「野良猫一座物語」~猫目雅子テーマ曲~
音楽:酔いどれ兄さん

上の動画を再生しながら読むと、尚、物語を楽しむことができます(^^)
第二部から登場する、人気キャラ猫目雅子のテーマ曲が流れます。

第十一章・情報屋(タレコミ屋)

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ヤジキタの縄張りから、なんとかボスの縄張りへと帰り着いたどっけんナイスガイ権兵衛
権兵衛は、すぐにボスへ報告に向かった。

それにしてもヤジさんのあの殺気…思い出しただけで寒気がする。
ガンジーのおっさんが現れなければ、恐らく、命は無かっただろう。
そして、独眼猫正宗の呟くようなあの声とあの佇まい。

あの道中を思い出しながら、どっけんは我が家の異変に気付いた。
何者の匂いだ?
ガサガサと微かな物音が、どっけんの鼓膜を敏感にさせる。
この音、間違いなく小動物。

こんな所で何を嗅ぎまわっている?
おいおい、バレバレだぞ?

「なぁジェリー、何が欲しいんだ!?」

鼠のジェリー登場

そこに居たのは「タレコミ」で食扶ちを稼ぐ、ジェリーだった。
彼は情報通で、頭の回転が速い。
自分が得する為であれば、どんな相手にでも情報を提供する。

「ばれちゃったなぁ、相変わらず鼻と耳は効くんだね!」

「で、今日はいい情報かなんかあるのかぁ?」

「とっておきの情報さ!どっけんさん、独眼猫政宗に会ったんだろう?」

「本当に情報が早いな、お前は…で?」

「猫目雅子さんって知ってるよね?」

どっけんは、さすがにその名を聞いて驚いた。
猫目雅子と言えば、野良猫一座の看板女優猫であり、猫の世界だけでなく、動物界で知らぬ者はいない大スターだ。

「そりゃ知らない奴なんていないだろうよ。
居たとしたら潜りだろ。
猫目雅子がどう関係してくる?」

「どう関係するかは自分で考えなよ…ただ、会ってみる価値はあると思うけど?」
猫目雅子さんに会ってみな

しかし、大女優・大スターにそんなに簡単に会えるものなのか。

どっけんの気持ちを察したのだろう、ジェリーが言う。

「猫目雅子さんは、ごく稀にだけど、蝶々と遊んでる時があるんだ。
蝶々が大好きなんだって。
なんだか似合ってるよな。」

しかし、こんな寒い季節に蝶々なんているだろうか。

「まぁ我慢強く探していれば、いつか会えるんじゃないの?
何事も粘り腰が肝心さ。
僕の稼業もそうだけどね。」
ジェリーは他人事のように言うと、置いてあった犬用のクッキーを持ちあげて、ヨロヨロと去って行った。

猫目雅子と独眼猫政宗、そして野良猫一座。
まだ解らない。
解らないが、少しだけ何かが見えてくるように感じる。

黒猫のヤマト

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この章の出演者

ジェリー
-ジェリー-
食べ物と引き換えに情報を渡す、プロのタレコミ屋、ジェリー。
小さい身体と素早い動きで、何処にでも侵入する。
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どっけん
-どっけん-
柴犬メス…しかし自分の事を人間だと信じている。
自分が一番偉いと思っているが、この抗争で成長して…。
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ナイスガイ権兵衛
-ナイスガイ権兵衛-
2005年・秋、この田舎に辿り付いた。
いいヤツだが…名無しだった為「ナイスガイ権兵衛」と命名。
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ヤジさん
-ヤジさん-
南の犬界を圧倒的な暴力で支配する「ヤジキタコンビ」の、ヤジさん。
凶暴なる性格ゆえに、「炎のヤジ」という異名を持つ。
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ガンジー
-ガンジー-
非暴力・非服従を貫き通す犬「ガンジー」。
彼が吠えるのを見た者は居ない。会う度に「こんにちは」と挨拶する礼儀正しさ。
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独眼猫正宗
-独眼猫正宗-
野良猫一座の幹部であった過去を持つ。
猫目雅子を愛し、鬼猫院を尊敬していたが、己のけじめを貫き通し、堅気の猫となる。
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ボス
-ボス-
その名の通り、誰もが尊敬する「ボス」。
子分「ナイスガイ権兵衛」が一座の罠にかかり、黙っていられる訳にはいかなかった。
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愛しの出演者たち